き:こんにちは,東北きりたんです あ:こんにちは,きずなあかりです き:今回は,平成27年国家総合職 工学区分 き:No.12の工学の基礎の問題を解きます あ:解かされます き:では,さっそく解いてみます。 あかりちゃん,どう思いますか あ:うーん。単振動ですね。単振動苦手です・・・ き:そう言う人は多いみたいですね。 き:実際,この問題が解けた人はかなり少ないようです。 き:多分正答率は30%ありません。 あ:5分くらいしか時間ないですしね き:でも,この問題なら,問題を読んで5秒で解けます あ:えーーー!無理無理無理。 き:できます。では,解いていきましょう。 き:まずは解法0です。 あ:ぜろ? き:この問題は,有名問題です。 あ:そうなんですか? き:そうです。色んな本に載っています あ:どこかにはあるかも? き:あります。私は知っていました。答えは1。終わり。 き:これで5秒かかりませんね。 あ:・・・・・・。 あ:それだと,何でも5秒で解けることになりますね。 き:何でもは知りません。知ってる問題だけです。 あ:そうでしょうが。 き:これは冗談です。では解法1。 あ:そうですよね き:この問題,AとBが逆でも答えは変わらないですね。 あ:どっちを動かすかで周期は同じですよね。 き:それなら,答えは対称的です。だから答えは1。終わり。 き:これなら5秒でしょう。 あ:・・・ あ:確かに。この選択肢ならそうですね。 き:そうでしょう。でも案外気づかれていないようです。 き:だから正答率も低いのです。 き:本番ではこうやって点数を1つ1つ稼ぐことも大切です あ:今回はそうですね・・・ き:次,解2 あ:まだあるのですか? き:全部で5つありますよ。 あ:い,いつつもですか・・・ き:もしBの質量がものすごく大きかったら,どうなりますか? き:あかりちゃん。 あ:い,いきなり。Bが重いなら・・・ あ:Bは動きませんね。 き:そうですね。これはAが単振動をしていることと同じです。 き:その時の周期は,ばね振り子の公式からこれです。 き:mBを無限大としてこうなるのは肢1のみです。 き:おしまい。これでも15秒くらいで終わるでしょう。 あ:えっと,肢4は? き:それを選ぶ人はいません き:実際は結構いたけれどね。 あ:そ,そうなんですか? き:肢4ではBの質量が関係なくなってしまいます。 き:それでも納得いかないなら, き:今度はAが重いと考えるとよいでしょう。 あ:そうですね。 き:では次の解3です。 あ:はい。 き:問題文に2つは重心を中心に単振動する き:そう書いてあります あ:このヒント,よくわかりませんね。 き:つまりこういうことです き:この時の左と右の周期は一致します。 あ:なぜですか? き:元々は一緒に振動していたのですよ? あ:そうですね・・・ き:この周期が求めるものです。 き:そこで,左右のばねのばね定数を文字にします。 き:周期が一致するので。 き:これを計算するとこうなります。 き:改めてこうおきましょう。 き:これを直列合成すれば元のkになります。 き:直列合成の公式は?あかりちゃん。 あ:急に・・・。 あ:こうです。 き:そうです。これに代入しましょう。 き:解くとこうなります。 き:これを使えば,答えが出てきました。 あ:やっと,普通の解き方ですね。 き:この解き方は以前も出てきたことがあります。 あ:そうですか。 き:工学の基礎ではずいぶん昔ですが。 き:しかし,機械力学では今でも使えますね。 あ:では解4は? き:まじめに運動方程式を立てましょう。 あ:ようやく普通になりましたね。 き:座標系をこうとります。 あ:ばねの伸びは座標の差ですね。 き:Aの運動方程式はこう。 き:Bの運動方程式はこう。 き:それぞれ加速度について解きます。 き:そして引き算します。 あ:あ! き:どうしました? あ:これ,こうおくと, あ:単振動になりますね。 き:そう。あとは単振動の公式から き:周期も計算できます あ:ようやくまともな解き方が出てきました。 き:でもこれでは5秒では解けません。 あ:5秒でなくてもいいのですよ。5分あるのですから。 き:でも5分でこんなことができるのは き:知っている人だけですよね。 あ:・・・・・・ き:知っていれば5秒で終わるのです。 あ:・・・・・・答えまでは覚えていないでしょ き:では最後の解法5です。 あ:はい。 き:解法4に出てきた加速度の式 き:これを行列に直します。 あ:行列? き:この行列の固有値を計算します。 あ:固有値? き:計算は別の動画でも見てください。 き:固有値の符号を変えてルートを取れば答えです。 あ:これは,かえって難しいのでは? き:この問題ではそうですね。 き:でも,この方法だと,色んな問題が解けます。 あ:そうなのですか? き:固有値の問題は, き:平成30年の試験に出ていますので, き:知っていてもよいでしょう。 あ:これで全部終わりですね。 き:お疲れ様でした。 あ:お疲れ様でした。 き:それではまた,次の機会に あ:お会いしましょう