こんにちは。紲星あかりです。 今回は,2019年国家総合職2次記述 No.7の電磁気学・電気工学の問題を ぱぱっと見ていきます。 まずは全体から。 この問題を見た人の多くが, 「しまった」と思ったことでしょう。 前年までと,電磁気学も 電気回路も大きく傾向が変わりました。 実は,出題者も自覚があるのか, 問題の作りが易しくなっているところもあるのです。 でも,受験生のほとんどが用意していなかったでしょうから, 平均点は低く,難しく感じたのではないかと思います。 ポイントは2つです。 1つ目。取れる問題を取れたか。 非常に易しい問題がいくつか入っていましたよね。 これを確実に解けたかどうかです。 計算せずに諦めてはいけませんよ。 2つ目。部分点狙いに行けたのか。 実は,問題の一部は,部分点が容易に取れるようになっています。 まとめると,抜け目なくコツコツ稼いだ人が 有利だったと言うことですね。 では,問題別に見てみましょう。 問題のかっこ1です。 小問が4つしかありませんが, ここで諦めた人も多かったでしょう。 まずはA。 この問題は,完答するまで長い道のりです。 フレミングの法則の問題ですが, 積分が必要ですし,難しく感じた人も多かったでしょう。 でも,3つの辺は別々に計算しますから, 部分点は狙えますよね。 次にB。ここから問題の電磁波の問題です。 電磁波の本格的な問題は平成19年以来です。 11年間出ていないのですから, 用意している人がいるわけないですよね。 しかも,実は平成16年の問題と同じ問題なのです。 当時も難しすぎると,受験生の殆どが 頭も答案も真っ白になった,曰く付きの問題です。 ただ,当時は証明問題でしたが, 今回は説明するだけでOKになっています。 4つの項と式の説明で全部で5つありますので, 分かるところだけでも書いて,部分点を取りたいですね。 最後にCです。 この問題も有名問題で,平成19年の択一に類題があります。 でも,突然出されたら,何をしていいのか分かりませんよね。 2も,答えを書くだけなら知っていれば簡単ですが, どこまで説明すればよいのか悩んでしまいます。 同じ年の択一で類題が出ていたので, 同じように書けばよかったのでしょうか。 記述を受ける場合は,択一も復習すべきなのでしょうね。 同じ出題者ですから。 というわけで難易度はこちら。 色々はしましたが,こちらは所詮前菜。 メインディッシュはここではありませんよ。 諦めない,諦めない。 では,問題のかっこ2へ行きましょう。 まずはかっこAから。 なんと驚きの,交流回路の基本問題です。 交流回路の解き方や公式を知っていますか, という問題で,ここを落とすわけにはいきません。 この問題に気づいたのかどうかで, 今年の問題の印象は変わりそうですね。 好物は後に取っておくタイプなのかしら? 次にかっこB。 こっちはいきなりフーリエ変換です。 ラプラス変換と間違えないで下さいね。 でも計算式が与えられています。 ここに代入して積分計算を頑張れば, 道は開けます。 あとついでにかっこ2はボーナス問題ですね。 かっこ3,4は, 何とかっこ2までとは関係ありません。 フーリエ変換意味なしですわね。 しかもこちらの方が易しいので, 冷静に解くことが大切でしたね。 というわけで難易度はこちら。 ここでどれだけ取れたのかが勝負のポイントですね。 これで全部終わりました。 難しい問題の後に易しい問題があったり, 小問に何の関係もなかったりで, 非常にちぐはぐな問題です。 これにに惑わされずに, 取れる問題が取れたかどうかが一番大きなポイントですね。 というところで,大体時間になりましたので, これで今回の概要はおしまいです。 それでは,またお会いしましょう。