今日の問題・解答
ここで今日の過去の出題の問題の問題・解答を掲載します。[ ]内にカーソルを移動させると解答が掲載されます。2文字目に全角スペースを入れていますので, カーソルをそこにもってくると,読みやすくなります。 ちなみにクリックするとトップページに移動します。問題はジャンルごとに区分けしますので,問題番号が入れ替わることがあります。
気まぐれに作っていますので,問題に偏りが・・・
基本的に,平日の月曜日〜金曜日に更新します。出張でアップロードできないときには更新しません (この場合も,ブログが更新できるときには,ブログなどでわかるときもあります)。
複雑な計算問題は出題しません。科目は2週間ごとに変えていきます(飽きが来るので,期間を変えました)。ここのページの各科目ごとに問題の配置はランダムで, 体系順には直しません。
測量学
25000分の1の地形図で,面積4cm2の土地は,実際には10m2である。
VLBI測量とは,地球を周回する人工衛星から発信される電波を受信することによって, 位置を測定する測量である。
地球を回転楕円体とするとき,赤道半径の方が極半径よりも大きくなる。
測量者の疲れや未熟さから起こる偶然の読み間違いなどによって生じる誤差を,偶然誤差といい, 最小2乗法を使った誤差計算の対象となる。
[× 問題文に書かれたのは,過誤と呼ばれるもので,測量者の過失が原因で, 誤差の3法則に従わないため,最小2乗法の対象にはならない。そのため,絶対に起こらないようにしなければならない。]
トータルステーションは,レンズを使わず,電磁波によって測量が行えるため, 見通しのないところでも精度よく測量することができる。
[× トータルステーションは,コンピュータによって精度よく短時間で測量することができるが, 光学測量機器であるため,レンズをもち,見通しがないと測量できない。]
写真測量において,特殊3点である主点・鉛直点・等角点は,鉛直写真であれば一致する。
[○ その通りである。主点とは,写真の中心,鉛直点とは,レンズの中心を通る鉛直線と画面との交点, 等角点とは光軸とレンズを通る鉛直線の2等分線と画面の交点である。これらは鉛直写真であれば一致する。]
長方形の縦と横の長さを測って,その積から面積を求める場合,長さの測量の誤差(精度)が3%なら, 面積の誤差は約9%である。
距離測定の精度と,角測定の精度が同程度のときのトラバースの誤差調整は,コンパス法則を用いる。
航空写真をつかって立体視を行う場合,限られた資材を効率的に使うために, コース方向に隣接する写真は原則として50%以上オーバーラップさせて撮影してはいけない。
光波測距儀とは,遠くの恒星から送られてくる光波を観測することで2点間の距離を求める機器のことである。
[× 光波測距儀とは,光波を発信してから受信するまでの時間差から2点間の距離を測定する機器である。 恒星からの光は利用していない。]
クロソイド曲線で設計された道路を自動車で運転する場合,直線部から単曲線部に向かうにつれ,ハンドルを回す速さを一定割合で 増やすようにハンドルを回せばよいようになっている。
[× クロソイド曲線は,曲率半径が,距離に対して一定割合で減っていくようになっているため, ハンドルを一定速度で回せばよいようになっている。ハンドルを回す「速さ」を変えていく必要はない。]
リモートセンシングとは,地表面から出ている,様々な電磁波などを測定して,離れたところから情報を読み取る技術のことをいう。
材料・施工・設計
軟鋼材料において,ひずみと応力の間に線形関係,つまりフックの法則が成り立つ最大限度のことを,定義上弾性限度という。
軟鋼材料において,応力が最大値を取る点を上降伏点という。
材料分離を起こすことなく,運搬,打込み,締固め,仕上げなどの作業が容易にできる程度を表す フレッシュコンクリートの性質のことを,フィニッシャビリティーという。
[× 問題文に書かれているのは,ワーカビリティーである。 フィニッシャビリティーとは,仕上げやすさの程度を表している。]
明確な降伏点の現れない材料では,0.2%の残留ひずみを生じる応力を耐力として用いることが多い。
コンクリートの打継ぎ目は,構造上の弱点となりやすいため,できる限りせん断力の小さな位置に設けるのがよい。
コンクリートは,水セメント比を大きくすると,ワーカビリティーが改善するため, 水セメント比は,耐力の範囲内で最大の値とすることが原則である。
[× 水セメント比を大きくすると,ワーカビリティーが改善するが,強度は低下する。 したがって,水セメント比は,ワーカビリティーが得られる最小の値とするのがよい。]
SS330で表される鉄鋼材料は,引張強さの最小値が330N/mm^2であり,降伏応力は330N/mm^2よりも小さい。
[○ SSの後の数値は,引張強さの最小値を表している(最小値を使うのは,そうでないと危ないからである)。 引張強さは応力の最大値であるので,降伏点はもっと小さい。]
粉末度はセメント粒子の細かさを表す指標である。粉末度が高いと,水和反応が速くなる。
骨材の水量に関して,湿潤状態の水量と空気中乾燥状態(気乾状態)の水量の差を有効吸水量という。
[× 有効吸水量は表面乾燥状態(表乾状態)と空気中乾燥状態の水量の差のことである。 なお,湿潤状態と表面乾燥状態の吸水量が表面水量である。]
アスファルト舗装は,剛性舗装とも呼ばれ,せん断にも曲げにも抵抗することができる。
[× アスファルト舗装は,たわみ性舗装と呼ばれていて,せん断には抵抗するが, 曲げには抵抗しない。剛性舗装と呼ばれるのはコンクリート舗装のことである。]
橋梁の設計に関して,地震荷重は,特殊荷重に分類される。
[× 地震荷重は従荷重である。特殊荷重とは,条件によって特別に考慮する場合がある荷重のことで, 雪荷重,衝突荷重などが分類される。]
橋梁の設計荷重の中で,地震荷重は従荷重に分類される。
限界状態設計法では,終局限界状態,使用限界状態,疲労限界状態という3つの限界状態が設定される。
アーチ橋は,上向きに弓なりに曲がった形をしており,軸方向に発生する引張力を利用して荷重に耐える構造となっている。
鋼材料において,リンや硫黄が多くなると,引張強度が増加する一方でもろくなるため,適度に含有することが大切である。
AE剤を混入すると,少ない水量でワーカビリティーが確保できるが,多すぎると,強度が低下する。
[○ AE剤を混入することで,セメント内部に微細な空気の泡を導入することができる。 これにより,ワーカビリティーが改善するが,多すぎると,空隙が多くなり,強度が低下する。]
引張力に強く,圧縮力に弱いコンクリートの性質を補うために,鉄筋が用いられる。
コンクリートの内部は,通常酸性であり,中の鉄筋は,表面の不動態皮膜で腐食から守られている。
[× コンクリートの内部は,通常アルカリ性である。空気中の二酸化炭素によって,中性化が進行し,pHが低下していくと, 鉄筋がさびる危険がある。]
コンクリートに力をかけたままにしておくと,力の大きさが変わらないにもかかわらず,ひずみが増大していく。 これをクリープという。
熱硬化性樹脂は,常温では柔らかいが,加熱をすると途端に化学変化を起こし,硬化する材料のことである。
[× 熱硬化性樹脂は,加熱すると,最初は柔らかくなり成形加工できるが,加熱すると化学変化を起こし 硬化する材料のことである。]
プレローディング工法は,地盤中に砂杭を設けることで圧密を促進させる工法である。
[× 説明は,サンドドレーン工法についてのものである。プレローディング工法は, 盛土などの載荷によって地盤を圧密させることで,密度増加による強度増加を狙ったものである。]
トンネルの工法の内,掘削直後にコンクリートを吹きつけ,ロックボルトを打ち込んで地山の安定を図る工法を NATM工法という。
シールド工法は,地山をシールドマシンで掘削していくので,地質の変化への適応性がよい。
ダムや橋脚などの体積の大きいコンクリートをマスコンクリートと言い,水和熱に注意して施工する必要がある。
コンクリートの締固めに際しては,全体が一様に締固められるように, 振動機を使う場合には,振動機を横送りしながら締固めを行う。
コンクリートの養生に際しては,水による腐食を押さえるため,できる限り コンクリート表面を乾燥状態に置くことが大切である。
コールドジョイントとは,打ち込みが遅れることによって生じる,不良の継目のことである。
配筋ミスの防止にもつながり,配筋検査を容易にすることから,鉄筋の継ぎ手位置を同一断面にそろえておくのがよい。
炭素鋼は,炭素の量によって性質が変化し,炭素が増加するほど引張強さ,硬さが増加し,延展性も増加する。
道路工学・交通計画
コンクリート舗装は,せん断力のみに抵抗し,曲げには抵抗しないので,たわみ性舗装とよばれる。
排水性舗装は,雨水を速やかに地盤に浸透させるため, 都市水害対策としても有効だが,一方で,騒音が大きくなるという問題点もある。
四段階推定法では,発生集中交通量,分担交通量,分布交通量,配分交通量の順に推定していく。
視距とは,運転者が道路上で障害物を発見できる直線距離のことを言う。
普通道路の縦断勾配が3%を超える車道には必要に応じて登坂車線を設ける ものとするが,高速道路の場合には,縦断勾配が5%を超える場合に設ければよい。
[× 3%と5%が逆である。設計速度の大きい高速道路では, 速度低下が著しくなるため,普通道路より勾配の緩い道路でも登坂車線を設ける。]
基本交通容量に,側方余裕,幅員,大型車混入率などを考慮し,現実的な条件下での交通容量を計算したものを, 設計交通容量という。
透水性舗装は,路盤の浸透水の処理も必要なく,道路に不要な雨水がたまるのを防ぎ,雨天時の事故軽減に効果があるが, 一方で,道路騒音が大きくなるというデメリットもある。
[× 透水性舗装は,道路の水溜まりを減らす効果に加え,騒音が低減するという効果もある。 ただし,雨水を路盤に浸透させるため,路盤の処理が必要となる。]
道路の縦断曲線の半径についてみると,凸型曲線の方が凹型曲線よりも大きい。
[○ 正しい。曲率半径が大きいということは,緩やかということである。 凸型曲線は凹型曲線より見通しが悪いため,曲率半径が大きくなる(設計速度が大きい場合)。]
道路の機能には,アクセス機能,トラフィック機能,空間機能などがあるが, 歩行者が安全に歩行できるように,横断する際の安全性を確保するためのバリアフリー歩行空間の 設計を行うことは,空間機能としての側面を重視したものである。
アクセス機能を重視した道路では,トラフィック機能を重視した道路よりも,一般に, 交通速度は遅く,トリップ長は短いと言える。
[○ 正しい。アクセス機能とは,周辺設備などへのアクセスを重要視した機能のことで, トラフィック機能とは,通過交通を重視した機能のことである。]
交通流理論において,1つの交通密度において,2つの平均速度が存在する。
1日の中での時間交通量の変化率は,一般に地方で大きく,都市部で小さい。
道路構造令では,登坂車線は,縦断勾配が3%を超える車道で,必要に応じて設けるが, 設計速度が100km/hを超える車道では,5%を超える場合に設ければ良いとされている。
河川工学・港湾工学
河川計画の,基本高水の設定において,計画規模を表す降雨確率年は,主に既往最大流量を元に決められる。
隙間を空けたり,高さを低くするなどして,洪水時には遊水池に水を導く役割をもつ堤防のことをかすみ堤という。
河川の最大流量と最小流量の比を形状係数という。日本は諸外国の大河川と比べると, 形状係数の大きな河川が多い。
河川の中で,流域面積が一定以上の河川を一級河川,それ以下のものを二級河川と区分する。
港湾法では,港湾は,特定重要港湾,重要港湾,地方港湾に分類されている。
[× H.23の法律改正によって,この分類は廃止され,新たに, 国際戦略港湾,国際拠点港湾,重要港湾,地方港湾の分類になった。なお,これとは別に, 指定港湾,避難港の指定も港湾法でされている。]
港湾の中で,管理者の行政の及ぶ水域及び陸域のことを港湾区域という。
平行式埠頭は,突堤式埠頭と比べて,背後の作業地が広く取れるが,係留できる船の数は少なくなる。
防波堤は水域施設に含まれる。
防波堤,防潮堤,防砂堤は,船舶海岸のための静水領域を作り出すための水域施設である。
離岸堤は,海浜の沖数キロメートルの辺りに,海岸線に垂直に築堤する堤防のことである。
[× 離岸堤は,海岸線に平行に築堤され,漂砂の制御を目的とする。ただし,トンボロ(砂州)などが形成される場合もあり, 環境への影響が問題視される場合もある。]
防波堤において,直立堤は傾斜堤よりも反射波が大きい。
直立堤は傾斜堤と比べると,反射波が少なく,軟弱地盤でも建設できるというメリットがある。
港湾の設計に際しては,上部に特に重要あるいは重量の大きな構造物を建設する場合を除いては, 地震時の液状化現象について考慮する必要はない。
[× 港湾の場合,軟弱砂質土埋立地盤に建設される場合も多い。災害時に 港湾は物質運搬の拠点にもなるため,液状化に対する安全性も必要に応じて検討する。]
有義波とは,波を波高の高いものから数えて,全体の1/3にあたる波だけ取り出して, その平均の波高,周期をもつ波を言う。
直立堤は,一般に傾斜堤と比べて,底面反力が大きく,洗掘の影響を受けやすい。
台風に伴って起こる海面上昇のことを高潮という。
台風に伴って起こる海面上昇には,気圧の低下が原因の「吹き寄せ効果」と,強風が原因の「吸い上げ効果」がある。
[× 記述は逆で,気圧の低下により1hPaにつき約1cm海面が上昇するのが「吸い上げ効果」, 強風が原因で起こるのが「吹き寄せ効果」である。]
防災
地震に伴って起こる津波は,水深が浅くなると,速さが遅くなる。
ハザードマップは,防災上極めて有用であるため,法律によって,全自治体で作成・公開が義務づけられている。
マグニチュードは地震の規模の大きさを表すもので,マグニチュードが1増えると,エネルギーは2倍になる。
[× マグニチュードは2増えると違うとエネルギーは1000倍になるように定められている。 したがって,1増加すると,およそエネルギーは32倍増えることになる。]
現在,ハザードマップは,津波ハザードマップ,洪水ハザードマップなど,各災害ごとに別々に作られており, 複雑になっているため,これらを統合する作業が急がれている。
大森公式によると初期微動継続時間は震央距離に比例する。
津波は,マグニチュードが大きく,震源の深さが浅い地震の方が,マグニチュードが大きく,震源の深さが深い地震よりも起こりやすい。
激甚災害では,被害状況の地域差が大きいため,地方公共団体が作成する「地域防災計画」のほかに,全国規模を対象とした防災計画は策定されていない。
環境・衛生工学
上水道を構成する要素の内,送水とは,取水した水を浄水場まで運ぶ部分をさす。
上水道の殺菌において,最近では塩素消毒に代わって,オゾン消毒を採用する例が増加している。
上水道の浄水施設の設計の基礎となるのは,1日最大給水量である。
生物的方法である緩速ろ過と,物理化学的方法である急速ろ過を比較すると,必要な面積は緩速ろ過の方が大きい。
分流式下水道では,雨水管と汚水管の2つの系統の設備が必要となり,コストが増大するため,最近は合流式下水道が作られている。
[× 合流式下水道は,雨水と汚水が一緒になるため,大雨の時などは,処理場で処理できず, そのまま放流することになる。このため,水質の観点から問題があるため,新規の下水道は原則分流式下水道である。]
下水道の管渠は,下流に行くほど流速は大きく,勾配は小さくなるように設計する。
下水管の接続方法は,原則として管中心接合,または,管底接合とする。
標準活性汚泥法は,採石などの支持体の表面に付着した 微生物膜を利用して下水を処理する方法である。
BOD除去率で見ると,標準活性汚泥法は,散水ろ床法の標準法,高速法のいずれよりも高い。
二酸化炭素は,わが国で排出される温室効果ガスの総排出量の90%以上を占めている。
オゾン層破壊のフロンガスは温室効果も有しており,標準状態における単位排出容積当たりで相対的に比較すれば, 二酸化炭素よりも温室効果が高い。