地方上級 試験制度
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試験制度

地方上級試験は,主に6月下旬に行われる都道府県,政令指定都市の採用試験を指します。 ただし,それ以降の市役所試験も,制度自体はほとんど同じ場合が多く, また,試験作成団体も同一であるため,ほとんど同一に考えてもよいでしょう (詳細は各地方自治体のホームページ,担当者に問い合わせてみてください)

地方上級試験は,国家公務員試験と異なり,試験自体が直接採用プロセスに組み込まれています。 つまり,試験に合格すれば,そのまま採用され,別に官庁訪問のような採用プロセスはありません (ただし,特別区のような例外もあります)

試験は1次試験と2次試験に分かれています。多くは1次試験はマーク式試験で,教養試験と専門試験があります。 2次試験は面接試験が中心となります。このほか,論作文試験,専門記述式試験が課される場合もあります。

各自治体によって大きく試験制度は異なりますが,概して,教養試験と専門試験の比率は1:1か専門試験の方が 高いようです。

以下に公表されている自治体について,まとめてみました。なお,素点をそのまま使うか,偏差値に直すかの違いもあるのですが, これはここでは無視しました。また,専門記述,教養記述がある場合に,その配点を含めたものには色をつけています (教養記述は,マークの教養とは別と考えた方が良いと思いますが)。この場合,単純に合計していますが, 配点方法自体色々ありますので,参考程度にしてください。

東京都は,教養は足きり点として使われます。

1次教養試験

教養試験は,いくつかにタイプ分けされていますが,多くの場合,それほど対策に際立った違いがあるわけではありません。 数的処理・自然科学を中心に問題数の多い科目から対策していくことになります。 ただし,いくつかの自治体では,科目に偏りがありますので,早いうちに前年のものでかまいませんので, 志望する自治体について調べておくとよいでしょう。 なお,社会科学系の出題は,国家II種と比べると,かなり専門的内容に近い問題と考えてよいでしょう。

1次専門試験

基本的には,国家II種と同じです。 工学系は試験では,前半に数学・物理が出題されます。これが工学の基礎と言われているところです。 多くの場合,40問の出題があり,10問が工学の基礎に当てられますが,市役所試験(30問出題)では, 比率が下がりますし,総合土木職タイプの出題の場合,自治体によって大きく変わるようです。

専門の問題では,難易度のい大きなぶれがあるのが特徴で,極端に易しい問題, 極端に難しい問題が含まれます。特に知識系の問題は全般的に,極端に難しいことが多く, 対策が困難といえます。しかし,力学系は,国家II種と同じ対策でよいといえます。

専門記述試験

東京都・特別区・大阪府は,最初からマーク式の専門試験がなく,記述式試験で専門試験が行われます。 これに対して,これ以外の自治体で専門記述式試験が課される場合は,1次試験,または2次試験にマーク試験と別に 行われることが多くなります。

記述式試験は,特に各自治体の傾向が強く表れます。ですので,各自治体の過去問研究が特に重要になります。 特に,出題される科目については事前によく調べておくことが大切です。 また,記述式試験では,択一式試験以上に,有名問題,典型問題の比率が高くなります。

とはいえ,公表されている過去問には限りがあります。そこで,他の自治体の記述式試験の問題を 使って対策することも考えられます。 その場合,特に出題される科目については,重なっているかよく確認してください。 また,複数の自治体で出題されている問題は,有名問題,典型問題ということですから, 要注意です。

有名な説明問題は,事前に解答を作成して,ポイントだけでも押さえていくとよいでしょう。 事前に準備している答案と,そうでない答案には,明確な差が現れるからです。

論作文問題

論作文問題自体は多くの自治体で出題されていますが,内容については大きな差がありますので, 事前に過去問を研究しておく必要があります。特に専門知識が要求されているのかどうかは, チェックが必要です。

一般に,論作文の問題では,次の点に注意が必要です。

  1. 結論がまとまっている(論理破綻したり,途中で結論を曲げたりしない)
  2. 質問に答えている。条件に従っている
  3. 結論へ向けて,論理構成がしっかりしている
  4. 日本語の文章をしっかり書けている
  5. 明確な事実の誤りを犯さない

一般に,論作文の問題では,試験が始まって問題を把握した後,いきなり文章を書くのではなく, 箇条書きか何かで,論理構成(筋道)のアウトラインをしっかり書きます。 そして,それに沿って文章を書いていきます。 途中で,よりよい結論を見つけたとしても,論理の筋道が曲がり,しかも時間がない場合は, 最初の結論に向けて書き進めるのが得策です。 論理については,具体例の羅列にならないよう,理由→結論の流れを大切にします。

また,あまり曖昧な知識を振りかざしたりしないようにしましょう。 知識を持っていたとしても,知識の披露だけにとどまらないように注意が必要です。

最大の対策は,実際に書いてみて,第三者に複数回見てもらうことです。