国家公務員 総合試験ガイダンス
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国家公務員試験・総合職試験

H.23(H.24採用)の試験から国家公務員試験制度が大幅に変更になります。 H.13に理工学系の職種統合がありましたが,ここまでの変更は久々です。 初回と言うことで,色々とわからないことも多いのですが,少しずつまとめていきたいと思います。

まず,公務員は大きく分けると「国家公務員」「地方公務員」に分けられています。 今回大きく制度改革するのは「国家公務員」の方です。

大学卒業程度の国家公務員試験は,今までキャリア官僚コースの「国家I種」, それ以外の「国家II種」に分かれていました。 キャリア制度の廃止に伴い,試験制度が変更になった,と言うのが大きな流れです。 とはいえ,完全に試験を一本化したわけではなく,従来と非常に似た形の試験が行われることになりました。 これが,「総合職試験」「一般職試験」です。

表からわかる通り,総合職試験は「大学院修了程度」の試験と,「大学卒業程度」の2種類の試験が同時に行われます。 ただし,大学院修了程度の試験も,年齢要件さえ満たしていれば,大学院を修了していなくとも受けることができます。

ここでは,総合職試験について説明していくことにします。

総合職試験・大卒試験概要

大卒試験の試験区分は,次のようになっています。

いくつか区分の統合がありました。後述しますが,統合された区分でも,専門試験の問題では影響のないように, 選択問題が設定されていますので,試験勉強の点からは大きな変更はありません。 ただし,試験倍率の点では多少影響を受ける人もいるでしょう。

次に,大卒試験の試験内容は次のようになっています。

従来試験では,国家I種試験と比較しています。数字は,配点比率です。

基本的には,従来の国家I種試験と大きな変更はない,といってよいでしょう。この表の範囲で変わった点は以下の点です。

  1. 専門記述と人物試験の配点が微妙に上がった
  2. 総合試験が政策論文に変更になった

配点比率ですが,細かい変更ですので,大きな差はないと考えてよいでしょう。さじ加減の問題です。

また,総合試験→政策論文ですが,これは変更があるかもしれません。 特に,資料に英文が書かれたものを含む,とわざわざ注釈がありますので,これは出されるものと考えた方がよいでしょう。 とはいえ,総合試験も過去に何度か出題内容の変更があります。 今回の変更も,そうした過去に経験された出題内容の変更の範囲からは大きく外れないと思われます。

ですので,対策としてこの段階で大きな変更は考えにくいと思います。 特に理系の場合には,そもそも総合試験の対策を十分にやっている人が少ないでしょうから, 実質的には何も変わらない,と言ってもよいでしょう。 ただし,極端に英語が弱い人は注意が必要です。

総合職試験・大卒試験教養

教養試験は多肢選択式(マーク式)で行われます。全体としては,次のように変化します。

全問必須問題になったのが特徴です。もう少し細かく見てみましょう。

斜体は,選択問題の出題数です

問題数が減ったことを考えると,文章理解は微増(22%→28%),数的推理が大幅増加(27%→40%)となったことがわかります。 この2科目の出題数は今までも高かったのですが,新試験では,この2科目がほとんどと言ってもいいくらいです。 (50%弱→70%弱)。

文章理解でも,国家I種の流れをくんでいれば,英文の割合が高くなると考えられます。 そうなると,英文と数的推理が教養の鍵となることは間違いありません。

一方で,知識系は非常に勉強しづらくなります。問題数が少ないため,英文が得意であれば無視してかまわないでしょう。 逆に英文が苦手な場合,ここでカバーするのが困難になっています。 いずれにしても,自然科学を勉強し,後は時事系の勉強をするのが精一杯かと思います。 (今までは,人文系の出題比率が高かったのですが,今後はせいぜい15%程度ですので,範囲の広さを考えると難しいですね)

総合職試験・専門択一試験

専門択一試験に関しては,従来とほとんど変わりが無いといってよいでしょう。

ですので,これに関しましては旧試験のページを参考にしてください。 (ただし,一部科目が廃止になっています。)